東久留米日記

時事メモやオモチャと文房具のリサイクルとかごみ収集の話とか

天上の虹

新聞を整理していて気がついた。
4月16日(木)の朝日新聞の文芸欄に完結した旨の記事が出ていたー。(よかった、古紙回収に出す前に気がついて)

新聞だー新聞に載っているぞー、と「マンガなんか」と親に言われていた世代としては感慨深い。

うちの子に記事を見せると、

「そうか、持統天皇が死んだのか」

そりゃあ、1000年以上前に亡くなってますが・・・。

講談社の雑誌「ミミDX」は大和和記の「浅き夢見し(源氏物語)」と「天上の虹」のために創刊されたような雑誌で。雑誌が廃刊になったあと年1冊の単行本書下ろしで続いていたが、ペースが遅くなっていたようでどうなるかと思っていたが、そうか完結したのか。見たいけど見たくないような。

「ミミDX」に連載中の頃の話。
天智天皇が病床で、見舞いに来た大友の皇子に「天皇の自分が今、死んだらどうする」と聞くと、大友は「そんな不吉なことは言わないでください」と言い、それを天智がなだめてなんとか言わせると、大友は「加持祈祷で生き返るのを願い、それがだめなら国中の僧侶を集め読経し、豪華絢爛な葬式を・・・」という旨を述べる。

見舞いに来たさららにも天智は同じ質問をし、「もし自分が大臣なら」という仮定で聞いた。さらら曰く
「そうですね・・・急なことなので一日は死を隠します。その間に大臣を集めて遺言を作成します。遺言には『葬式は質素に。力はすべて防衛に向けよ』と」

さららは「高い防衛費に対する不満をそらすために利用させていただきます。そして、悲しみは人心を混乱させますが、目標を与えられた悲しみは人心を団結させます」という旨を述べた(自分の記憶による)。

天智は「惜しいな。お前が男だったら」と思う。

80年代の少女マンガでは確か、柴田昌弘の「狼少女ラン」が「花とゆめ」の人気連載で、研究所が大爆発したりする紙面に「これが少女マンガ!!!?(いい意味で)」とわくわくしていた時分だったように思う。里中満智子の天上の虹も別の意味で、政治を舞台にした主人公のそういう言葉が新鮮だった。

(たしか80年代前半に、レディスコミックが創刊ラッシュだった。
講談社の「ミミ」はそれ以前に出版された。少女マンガで育った女性向けの、少し対象年齢が高い少女マンガ雑誌という感じだった。そのままレディスコミックに移行というのは無理があったので廃刊になったのかも。

そうだ。「ミミ」に和田慎二(「スケバン刑事」の作者)の「緑色の砂時計」が掲載されたように思う。)

大海皇子が乱をおこし、さららが密かに子を流産したときのさららの考え方というか、自分の納得のさせ方もすごかった。戦を前にしての流産という「なんて不吉な」という事態を、180度転換させてしまう主人公に敬服した。

さららは強い女性だから。いや、強くあろうとして強くなった女性だから好きだ。

里中マンガはまじめで理屈っぽいと言われるかもしれないが、私は「天上の虹」が好きだ。
だが、ある女性マンガ家さんが授賞式か何かで里中さんに会い「六月四日 月曜日」が大好きでしたと言ったところ(自分も子どもの頃読んですごく印象に残っている「なかよし」のマンガ)里中さんに「あれは4日で描いたのよ」と言われたというのをマンガ家さんのツイッターで読んで・・・苦笑。

(いや、たしかに里中さんは男性漫画家に負けまいとプロダクションをつくり、月刊週刊の何本もの連載を抱えていた頃だから・・・。そうか、4日か・・・。)

長屋王残照記や 女帝の記(孝謙天皇)などさららの後の時代の話も「天上の虹」の完結よりもかなり前に単行本が出ている。これらもおもしろい。


スナフキン西本裕行さん死去 急性大動脈かい離で(デイリースポーツ) - Yahoo!ニュース http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150421-00000037-dal-ent

岸田今日子ムーミンの声をあてたときのスナフキンです。ううう。ついにスナフキンも・・・。ご冥福をお祈りします。

■ “【田中圭一のペンと箸−漫画家の好物−】第11話:『パタリロ!魔夜峰央とブリの握り - みんなのごはん” http://htn.to/BawUpK

まるで手塚と摩夜の合作マンガみたいな面白さ。田中圭一は「手塚以外のマネはあまりうまくない」と何かのレビューで書かれていたような気がするが、同シリーズのログを見ると、相当うまくなっているのでは。


■4 月 23日
ムーチョ ‏@mucho
文化資本を提供する、という発想はいいね。お金は出せないけど、家でマンガ読ませてあげる、ご飯なら作れる、と / 家族以外の大人も関わる、多様な「子育て」が文化になっていく社会を
http://npx.me/CdiH/h291 #NewsPicks



本田由紀 ‏@hahaguma 4月26日
ナナメの関係、目的があってもなくても良い居場所、最新設備、2020年の学びの標準をb-labに見た(西田亮介) - Y!ニュース http://bylines.news.yahoo.co.jp/ryosukenishida/20150426-00045163/