東久留米日記

時事メモやオモチャと文房具のリサイクルとかごみ収集の話とか

花子とアンの戦争協力

中島先生が「花子とアン」についてツイートされているのが面白いので、最近の分をひとまとまりとしてコピペする(自分togetter)。こういう花子さんの黒歴史部分はNHKの朝ドラでは描くことが難しいというか無理なんでしょうかー。でもそれダメじゃん。

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中島岳志@nakajima1975

花子とアン」が日中戦争期に突入しましたね。今のところ花子は軍国主義的な体制に対して「動物のニュースを読む」というソフトレジスタンスを行っているように描かれていますが、実際は積極的・主体的に体制への翼賛にコミットしています。

『婦女新聞』1938年1月1日号には「時変下に於ける子供の導き方」という座談会が掲載され花子も参加していますが、議論の中心テーマは「児童の本能的な発動力の善導」です。そこで花子は「戦争は国家の意志ですからね」と言い、国民が一つになることを訴えています。

花子は「今度の事変は思想戦といはれるやうに、赤い思想に対しても考へられることです」とも言い、全体主義的団結を説いています。また子供については「戦傷に対しては、感謝するようにすべきですね」と言い、「感謝の気持ちで恐怖を抑へ」よと述べています。

花子は戦争で負傷した兵士について「有難いと思へと、何時も子供等に話して居りますわ」とも言っています。これは日中戦争勃発から約半年後の言葉ですから、ちょうどいまドラマが描いている頃の花子の実態です。

繰り返しになりますが、私は花子の戦争協力をリベラルな視点から批判したいのではありません。重要なのは彼女の童話と戦争礼賛の連続性を、内在的に批評することだと思っています。そのプロセスを朝ドラが描ければ名作になると思っていたのですが、難しそうですね。

花子の童話と全体主義の連続性について、参考になるのはやはり柄谷行人さんの『日本近代文学の起源』です。この本の「児童の発見」という章は、村岡花子を分析する際、重要な視点を提供してくれます。

柄谷さん曰く「ユートピアを構想する者は(そのユートピアでの)独裁者だと、ハンナ・アーレントがいっているが、「真の人間」「真の子ども」を構想する教育者・児童文学者はそのような”独裁者”でしかありえない。しかも、いつもそのことをまったく意識しないのである」
ツイート2014年8月29日 - 11:39pm〜2014年8月30日 - 12:13am

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福岡貴善 @fukuoka_t

主人公周辺が最初から「戦争やだね」のスタンスというのは、ちょっと不自然な気がします。朝ドラでは「ごちそうさん」のめいこが、最初は積極的に国防婦人会で活動していたが、徐々におかしいことに気づき、愛児を失って戦争の愚かしさにきづく展開が説得力ありました。

あの時代、作家が国家に動員されることは名誉でもあり生活の安定でもあり、「公」への参加感という高揚もあったはずです。一方でそれは抑圧でもあった。朝ドラの「ごちそうさん」や「カーネーション」が名作なのは、そのあたりをきちんと描いたからで、不可能ではないはず。

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中島先生は先に、花子が愛児を亡くしたときのキリスト者としての心のもっていきかたについて、「神の意志」に服する者としての「心の平安(諦念?)」に至ったことが、のちの「戦争=国家の意志」という方向にシフトしたのではというツイートもされてます。(私の理解なので合っているかな)


私はネットするうちに、花子が大政翼賛会の有力なメンバーで、戦争に積極的に協力しましょうという講演なども行っていたという史実を知って驚嘆しました。全く知りませんでした。アンの作者のモンゴメリが自殺されたことなどはフェミニズム関係の本で知っていたのに。

童話を書いたり英語の翻訳で世に出た人がどうして戦争賛成積極的協力者になったのかという疑問と、そんな人が敗戦を経験して戦後はどうやってそういう自分を立て直したのか、自分の戦争責任についてどう考えたのか知りたいです。

それにしても、ここでもハンナ=アーレントが。ううむ。

追記
本日の花子とアンを見て思った。
これは脚本家と視聴者が「見たい」「そうあってほしい」花子さんなんだろうな。

フツウに考えれば英語は当時の敵性語だから、翻訳家の花子さんは肩身が狭かったのではないかとか、思想的にリベラルだったのでは、公安の危険人物のリストにのっていてもおかしくなさそうとか、朝ドラのヒロインになるのだから当然反戦なのだろうとか、既存の知識だけで想像したら戦争反対の側の人だろうと勝手に思い込んでしまいそうだ。

実際の戦時中の花子さんはある意味「善魔さん」として、「お国のために」頑張っていたのでは。

追記 ↓ リンク切れあり。

メモ ピコピコカプセル これはアルミ虫と同じ仕組みだが、アルミ虫よりも誰にでも作りやすいと思う。
http://smilescience.wakwak.info/recipe.picopico.html
しかし材料の費用がけっこうかかりそうだ。カプセル1個6〜7円でも、1000個単位での購入となると在庫も抱えこみそうだしー。

ここの「われないシャボン玉」は棒の中ほどに玉を止めるところがすごく残念です。くるくるレインボーと仕組みは同じなのに、遊びが限定されてしまうのでは。至極もったいない。くるくる回して()「われないシャボン玉」以外の遊び方が出来ないのではなかろうか。
http://smilescience.wakwak.info/monodukuri.html

くるくるレインボーの作り方
http://ameblo.jp/warabeuta-sapporo/entry-11222890915.html

牛乳パックでトントン相撲が意外
http://904company.net/2009/09kousaku.html
からくり屏風
http://www.youtube.com/watch?v=l-2dYQaNrh8からくり屏風(カード)の作り方
http://blog.goo.ne.jp/shun2cb/e/f39f00eb2ba0e001d712bd25c266fef6
おびからくり
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1341515973