東久留米日記

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女子柔道選手側の訴え全文

「人としての誇りを汚されたことに対し、ある者は涙し、ある者は疲れ果て、又チームメイトが苦しむ姿を見せつけられることで、監督の存在に怯(おび)えながら試合や練習をする自分の存在に気づきました。」
朝日新聞デジタル「私たちの声、内部で封殺」女子柔道選手側の訴え全文より Webニュースはそのうち消えて有料で閲覧になると思うので全文をコピペしておく。これは選手の声明文だから(複数の新聞に掲載されてるし)、著作権の侵害にはならないと思う。

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皆様へ

 この度、私たち15名の行動により、皆様をお騒がせする結果となっておりますこと、また2020年東京オリンピック招致活動に少なからず影響を生じさせておりますこと、先ず以(もっ)て、お詫(わ)び申し上げます。

 私たちが、JOCに対して園田前監督の暴力行為やハラスメントの被害実態を告発した経過について、述べさせていただきます。

 私たちは、これまで全日本柔道連盟全柔連)の一員として、所属先の学校や企業における指導のもと、全柔連をはじめ柔道関係者の皆様の支援を頂きながら、柔道を続けてきました。このような立場にありながら、私たちが全柔連やJOCに対して訴え出ざるを得なくなったのは、憧れであったナショナルチームの状況への失望と怒りが原因でした。

 指導の名の下に、又(また)は指導とは程遠い形で、園田前監督によって行われた暴力行為やハラスメントにより、私たちは心身ともに深く傷つきました。人としての誇りを汚されたことに対し、ある者は涙し、ある者は疲れ果て、又チームメイトが苦しむ姿を見せつけられることで、監督の存在に怯(おび)えながら試合や練習をする自分の存在に気づきました。代表選手・強化選手としての責任を果たさなければという思いと、各所属先などで培ってきた柔道精神からは大きくかけ離れた現実との間で、自問自答を繰り返し、悩み続けてきました。

 ロンドン五輪の代表選手発表に象徴されるように、互いにライバルとして切磋琢磨(せっさたくま)し励まし合ってきた選手相互間の敬意と尊厳をあえて踏みにじるような連盟役員や強化体制陣の方針にも、失望し強く憤りを感じました。

 今回の行動をとるにあたっても、大きな苦悩と恐怖がありました。私たちが訴え出ることで、お世話になった所属先や恩師、その他関係の皆様方、家族にも多大な影響が出るのではないか、今後、自分たちは柔道選手としての道を奪われてしまうのではないか、私たちが愛し人生を賭けてきた柔道そのものが大きなダメージを受け、壊れてしまうのではないかと、何度も深く悩み続けてきました。

 決死の思いで、未来の代表選手・強化選手や、未来の女子柔道のために立ち上がった後、その苦しみは更に深まりました。私たちの声は全柔連の内部では聞き入れられることなく封殺されました。その後、JOCに駆け込む形で告発するに至りましたが、学校内での体罰問題が社会問題となる中、依然、私たちの声は十分には拾い上げられることはありませんでした。一連の報道で、ようやく皆様にご理解を頂き事態が動くに至ったのです。

 このような経過を経て、前監督は責任を取って辞任されました。

 前監督による暴力行為やハラスメントは、決して許されるものではありません。私たちは、柔道をはじめとする全てのスポーツにおいて、暴力やハラスメントが入り込むことに、断固として反対します。

 しかし、一連の前監督の行為を含め、なぜ指導を受ける私たち選手が傷付き、苦悩する状況が続いたのか、なぜ指導者側に選手の声が届かなかったのか、選手、監督・コーチ、役員間でのコミュニケーションや信頼関係が決定的に崩壊していた原因と責任が問われなければならないと考えています。前強化委員会委員長をはじめとする強化体制やその他連盟の組織体制の問題点が明らかにされないまま、ひとり前監督の責任という形を以て、今回の問題解決が図られることは、決して私たちの真意ではありません。

 今後行われる調査では、私たち選手のみならず、コーチ陣の先生方の苦悩の声も丁寧に聞き取って頂きたいと思います。暴力や体罰の防止は勿論(もちろん)のこと、世界の頂点を目指す競技者にとって、またスポーツを楽しみ、愛する者にとって、苦しみや悩みの声を安心して届けられる体制や仕組み作りに活(い)かして頂けることを心から強く望んでいます。

 競技者が、安心して競技に打ち込める環境が整備されてこそ、真の意味でスポーツ精神が社会に理解され、2020年のオリンピックを開くに相応(ふさわ)しいスポーツ文化が根付いた日本になるものと信じています。

2013年(平成25年)2月4日

公益財団法人全日本柔道連盟女子ナショナルチーム国際強化選手15名

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スポーツには「連帯責任」がもれなくついてくるはずなのに、園田監督の記者会見は監督ただ一人で記者会見に臨んで弁解していたのが痛々しかった。上層部は皆、責任をとりたくないから園田監督一人を悪者にして終わりという柔道連盟の姿勢が現れていたというツイッタも読んだ。部下思いの田母神氏が園田監督の上司なら、一緒に記者会見に出て一緒に頭を下げたのか、聞いてみたい気もする。

園田監督は警察官でしたか。
■園田監督所属の警視庁「処分も検討」 事実関係を調査 - 朝日新聞デジタル http://t.asahi.com/9ki9
 警視庁によると、巡査部長の園田監督が所属する教養課が調査を担当し、30日に本人から聞き取りをした。園田監督は1996年に入庁し、2004年から全日本柔道連盟に派遣されている。」

【「一方的な信頼関係だった。一方通行の気持ちだったということに大きな衝撃を受けている」と釈明した。】「選手の信頼なく衝撃」…園田監督が釈明 http://mainichi.jp/sports/news/20130201k0000m050066000c.html


スポーツの軍隊強化式暴力と学校のいじめや体罰は別の問題で、とりあえずメモ

小田嶋隆さん @tako_ashi が2006年に書いた「いじめ報道」についてのコラム。同10月に福岡中2いじめ自殺事件があり、いじめをめぐる報道が非常に増えていた時期のもの。 http://tinyurl.com/ac49dfc

●てんたま ‏@tentama_go
体罰の会が「子供には体罰を受ける権利がある」とする緊急集会を2/5に大阪市で。維新代表の石原氏が支援する戸塚氏(ヨットスクールで問題起こした人)の名前も。橋下市長のおひざ元ですし、維新が本当に体罰反対に転じたならコメント聞けそうです http://taibatsu.com/s2.html